DFTジョイント工法Defence Form Troughjoint
- HOME
- DFTジョイント工法Defence Form Troughjoint
DFTジョイント工法とは
DFTジョイントは「DEFENCE FORM TROUGH JOINT」(ディフェンス・フォーム・トラフ・ジョイント)の略です。
既存開水路の長寿命化に必要な目地材の耐久性向上のため、開発を開始しました。
北海道の地元農家及び維持管理団体の要望から
(1)耐用年数の向上によるライフサイクルコストの低減
(2)積雪寒冷地においても、防寒養生等の必要がなく、雨や雪が降ってもコンクリート乾燥が不要で、施工効率も良く、経済的な工法の開発。
(3)泥炭土等の不等沈下及び浮上に対応できる製品開発。
これらの課題を克服すべく、平成9年から北海道内で「全天候クサビ挿入型目地材DFTジョイント」を実用化し、開発局、北海道等の事業主体や、地元関係機関等から助言指導を頂きながら、製品、施工方法を改良し、平成16年9月16日付けで特許を取得した工法です。
水路ジョイント研究会・
DFTジョイント研究会の設立
-
施工技術の向上や製品の安定供給を図るため、北海道の会社が中心となり平成20年度に北海道において、「水路ジョイント研究会」を設立。
DFTジョイントの技術力の向上及び普及啓発を図ってきました。その後、平成28年度から全国規模で研究会への加盟が増大したため、「DFTジョイント研究会」を設立。
また、「DFTジョイント研究会」として、農業土木事業協会の会員になり、DFTジョイントについても「農業水利施設保全補修ガイドブック」に記載され、全国的に販売を推進しています。
DFTジョイントの特徴
- 原材料にEPDM(エチレンプロピレンゴム)を使用し耐候性・耐久性に優れている
- くさび部に複数の突起が付いており、水密性や引張抵抗に優れている
- 施工はカッターで掘った溝にEPDMをゴムハンマー等で押し込むだけなので、雨、雪、低温等の悪条件においても、接着剤等の塗布が必要ないため、施工が可能で施工不良も発生しない。
- 施工面が濡れていても、乾燥等が不要で施工可能。
- 冬季施工においても、防寒養生不要。
- 水路の補修や布設替え時にジョイント部は再利用が可能。
- 不等沈下による上下左右の全ての段ずれにも追従し、しっかり水密を確保する。
- 水路に段差があっても施工が可能。
品質規格及び試験値一覧
DFTジョイントの品質規格
要求性能項目 | 品質規格 | |
---|---|---|
基本的性能 | 耐候性 | JIS K 6266サンシャインカーボンアーク灯式2400時間(40年相当)に合格 |
付着性 | 接着剤を使用しないため、試験不要 | |
止水性 | 目地被覆工法の止水試験(0.1MPa)に準じ実施し合格 | |
伸縮追従性 | 新工法の試験を実施予定 |
試験値一覧
要求性能項目 | 単位 | 規格値 | 摘要 | |
---|---|---|---|---|
静的せん断弾性係数 | N/m㎡ | 0.98±0.1 | JIS K 6254 | |
引張強度 | N/m㎡ | 12以上 | JIS K 6251 | |
引張伸び | % | 400以上 | JIS K 6251 | |
硬さ | ー | A60±5 | JIS K 6253 | |
老化試験 | 引張強さ変化率 | % | -20以内 | JIS K 6257 (100℃×72h) |
伸び変化率 | % | -30以内 | ||
硬さ変化 | ー | 0~+7 | ||
圧縮永久ひずみ率 | % | 45以下 | JIS K 6262 | |
耐寒性 | ℃ | -50以下 | JIS K 6261 | |
耐水性(質量変化率) | % | 5以下 | JIS K 6258 | |
耐オゾン性 | 肉眼観察で亀裂の無いこと | JIS K 6259 |
※製造・試験:東京ファブリック工業株式会社
施工の流れ
(1)目地部を清掃します。
(2)墨だしをします。使う工具は定規だけで正確に墨出しが可能。
(3)溝を切ります。墨出しを見印に、専用開発したDFTカッターを使用し、正確にジョイント設置用の溝を設置します。
(4)溝を清掃します。DFTカッターで切断後、溝をはつります。
(5)端部ハンチ加工ゴムハンマーでクサビを溝に打ち込む簡単な施工で、水密性や引張抵抗に優れた設置が可能。
(6)溝幅計測
(7)DFTジョイント設置ゴムハンマーでクサビ部を溝に打ち込む簡単な施工で、水密性や引張抵抗に優れた設置が可能。
(8)完成
優れた性能を示す設置例
-
北海道胆振東部地震
北海道胆振東部地震2018年9月6日震度7、2019年2月21日震度6弱後の厚真町におけるDFTジョイント設置個所において、水路のずれが発生しているが、DFTジョイントの可撓性で、水密性を確保している。
-
厳しい施工環境に対応
DFTジョイントについては、施工はカッターで掘った溝にEPDMをゴムハンマー等で押し込むだけなので、雨、雪、低温等の悪条件においても、接着剤等の塗布が必要なく、防寒対策も不要で、コスト削減を図れる。
関連商品
DFTジョイント用ウイープホール
DFTジョイント用ウイープホールは優れた引張強度を活用して直接専用ウイープを接続し、地下水の排除を可能にしました。